作りこまれたポルノ(アニメ感想1:エロマンガ先生)
色々とラノベアニメについて考えるきっかけになった作品。
最初見始めたときは4話くらいまでのまとめ見だったかな。それも深夜に。
最初見たときの衝撃はすごかった。
見るのが止まらなかったな。
萌ゆるというのはあのことを言うんだろう。
俺妹1期を一挙放送で見終えたときも同じような思いを抱いたのだろうか。もう忘れてしまった。
最初はバンチャで見た。
次にニコニコが一週先行して配信していたのでそっちで追いかけ始めた。エムブレムもついでに取ろうとバンチャでも見始めたので結局2周はしたことになるかな。
まず初めに思ったことは声優の安心感かな。
主人公にクソラノベではおなじみの松岡、最近はエロアニメ(sin7つの大罪)もこなす藤田茜、おちんちんと早々に発言するキャラにはひゃんで場数を踏んだ木戸衣吹という布陣でなんかワクワクした。
山田エルフの高橋は出演作品こそ多少見聞きしているものの、メインを張ったキャラクターはほとんど出会っていないはず(現在となってはまちカドやATRIで聞いた)。でも山田エルフの魅力的な部分は声に依るところが大きいと思う。絵にあってないレベルで鳴き声発したりしていて特徴が生まれていたように感じる。
第3話の山田エルフ
画像元:エロマンガ先生 | アニメ動画見放題 | dアニメストア
次に感じたのはラノベ特有の世界。
現実を思うと、引きこもりの美少女がまずいないだろうし、その子がおしゃれに気を使っているわけもない(個人の意見です)。
ましてや萌え絵絵師になっているわけもなく美少女に興奮するのも想像に難い。当然ながら近親相姦手前の感情を抱く兄妹もいないだろう。エロゲならいいよ?
だけどここにはそんな世界があり、ましてや高校生ラノベ作家がいたりゴスロリ趣味の作家もいたりするのだ。これは凄い。
ライトノベルは現実を想起させるものであると愉しみが減ると個人的に思っている。
今作に関して言えば、そこいらの中高生や大学生や冴えないおじさん達には全く縁のない世界が作られている。
そんなことを思うと一人盛り上がれた。
これが伏見つかさの実力か~
ってひとり気取ってうなったね。
作者は絶対この作品を見ていたら現実が襲ってくると思うんだよ。
そんな中ひたすらキモオタのツボを突くような話を作ってくれたんだよ。
ソースはtwitterだけど、この作者は眼鏡長身が好きとかなんとか(今作にそんな要素は全くない)。
本当にすごい。
ここまで身を捧げられるとは。
後で指摘されていたが、時代の流れも考慮して暴力ヒロインを消したということも俺妹と比べて分かる。
紗霧は確かに、従来の暴力ヒロインが暴力をふるうような場面ではスピーカを出して叫ぶだけ。
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ムラマサに関してもそう。
これは凄い。
何だか従来のラノベ作家のイメージが多少崩れてきた。
皆エロいこと考えて金稼ごうとか思っている適当な人たちじゃないのかよ!
紗霧の好意に鈍感な主人公もラノベらしさ溢れる。
主人公マサムネと山田エルフが出合った頃の紗霧の勘違いはラノベらしさ満点。
…テンションが高まりはしたが、個人的にこの作品の最高速は序盤の5話くらいまで。
そこからはどんどん厳しい話になっていく。
結局題材がラノベであるから、真面目にラノベ作品を作る方向へ話がシフトしてしまうとどうしても下品な話題にいきがち。
登場人物の年齢からして若干キツいものがある。
だから"人物と出会う、打ち解ける"というイベントで構成される序盤が多少綺麗で萌えやすい気がした。
OPとEDはclassroom crisisと同じ構成なんだよね。
別にあっちもそれほど悪くないのだけど、これと比較されるのはかわいそう。
ギャグめいたシーンもそこそこ楽しかった気がする。萌え一辺倒で戦うのはもう相当厳しい。
なんだかんだ各話複数回見たわけなんだが、2回目にもなると気持ち悪い部分が意識されるようになってくる。
要するに賢者タイムだ。
恐らく最初に見たときには展開についていくのに必死だったり、なんか一人で感激なんかしているため意識されないが、2回目ともなるとそちらに意識が向く余裕ができていた。
この作品の気持ち悪さは、何も男主人公が痛々しいノリをするとかではなく、ヒロイン各位が気持ち悪い性格ともとられかねない非現実的な言動をすることにある。
特にさぎりのおっさんじみた行動や、山田エルフの厨房とは思えない誘い、まさむねマンセーなムラマサも非現実的。
画像元:Story #6 | エロマンガ先生 | アニメ公式サイト
現実を想起させないことと、非現実的な言動で視聴者を冷めさせないという2つの要素が大事なのかもしれないね、こういう作品は。
ここで思い出したが、この作品を見る前に知った前評判として「これはポルノだ」というものがあった。
実際見たらこれはポルノだった。
さぎりのポルノだよ序盤は。
後半も確かにポルノ寄りの場面があったが「可哀想な話じゃ絵に関係なく抜けないのよね」というクリスタルボーイの言葉通りの感想です。
主にさぎりの振る舞いが悪い。
ラノベの中ではかなり楽しめた部類。
先行逃げ切りのような勢いを感じたがこのクールの中ではかなり良かったほうだと思う。
≪後記≫
口調は基本的に不安定です。
箇条書き的なのもいつも通りです。
案外興奮していたようですね当時。
ラノベは見るに当たって気構える必要がないのが良いです。
この記事を書くにあたって初めてOVAが出ていることを知りました。
後半に関しての印象は上で書いた通りですので見るかは怪しいですね。
まだ懐かしいとは言ってはいけない時期ですが、「良い作品だったなあ」って感じです。
美少女がオタクコンテンツに携わる作品もよく見かけるようになりました。