エロゲ楽しい奴が楽しめない訳ない(アニメ感想6:天気の子)
天気の子
【放映時期】2019
【視聴時期】2019
【お気に入り度】 ★★★★★
画像元:映画『天気の子』公式サイト
まず、私これ見てそこそこ感動しました。
ですけど、その背景には
「あのおじさん(新海誠)下手なことしねえだろうな…」
という不安と緊張からの解放というのがあったと思うんです。
※秒速~ではビターエンド、ほしのこえでも鬱展開をした監督
帆高が線路をダッシュしている最中とか
「頼む不倫騒動(※誤報)じじい…せめて会わせてやってくれ…!」
「cv小栗旬のせいでBAD入ったんとちゃうか…?」
って思ってました。
天気の子 特別エンディングより
そんな不安いっぱいの状態で
屋上(最上階?)
↓
鳥居
↓
空
と行って無事に陽菜とも会えて、ってね。
屋上で小栗旬たちが繰り出したアシストも非常に重い行動で緊張した。
グランドエスケープのキレッキレサウンドも相まって興奮が止まらなかったね。
「出会えたぞおおおおおおおおお!!!!11」
ってなりました。
天気の子 4D上映決定新ビジュアル
というかね、陽菜がなんの欠損なく帰ってこられた時点でやさしいよね。
そこで記憶が飛ぶのが『雲の向こう、約束の場所』だもん。
画像元:雲のむこう、約束の場所 | アニメ動画見放題 | dアニメストア
結論的に今作は、メリーバッドと言えばいいんですか?
でもBADじゃないなっては思います。
長いスパンで見ればこれもまあ自然でしょ?って意見の人はあの世界にそこそこいそうだし。
ただそこで帆高が
「やっぱり俺達が世界の形を変えた😊」
と思っているのは、若々しく尖った彼が自己満足的に思いたいところ、すがっていきたいところなんじゃないかって思う。
高校で俗世的に3年過ごすことが出来たのもあの変革あってこそなんじゃないかって思うんです。
まあ単純に世界を天秤にかけて愛を取ったぞって展開は好き。
最初に思ったのもそこ。
世界をかけたから最後の再会でこみ上げてくる思いがグっと増す。
天気の子 特別エンディングより
今思いついた勝手な妄想なんですけど、陽菜が最後に別に晴れないのに祈っていたのは、祈るときにはいつも帆高が近くにいたよなって、だからこうしているといつか会えるんじゃないかって、そういう思いからしていたんじゃないですか。
僕そういうの好き(ここまで早口)。
さて、本作は前情報として
「あのNTR性癖の新海が帰ってきたぞ!!」
というのがあったので結構不安が強かったです。
冒頭にも書きましたが。
けど、振り返ってみるとまだまだ世間に媚びていたかなって思います。
いや僕は今回の苦さがウルトラちょうど良かったんですけど。
従来のあのおじさん(新海)なら
陽菜と会えても
・記憶失ってる
・恋心消えてる
・男作ってる
ってなってても違和感ないんですよ。
正直なところ
・そもそも鳥居を跨げない
・鳥居またいでも何も起こらない
・天空で再開して終わり
という展開も途中頭をよぎりました。
でもちゃんと鳥居またいだし天空いけたし地上に取り戻せたし記憶もあった。
何なら上で書いたみたいな純情性も見て取れるようにもしてくれた。
これが大変うれしいね。
というか近年の新海誠の楽しみ方ってこれじゃないですか?
あのNTR性癖おじさんの手のひらの上で踊らされるっていう。
見出しましたね。
あと天気の子だか巫女だかについて
「シャーマン的な方々は盲目とかそういう枷が必要だ」って人文学を踏まえますと、単に最後消えるだけで良いというのは違和感少しありますよね。
でもいいねん、これはオタクが楽しめればいいコンテンツなんだから。
相変わらず新海さんはオタク向けだなって思います。
『君の名は。』の時もノーブラバスケや口噛み酒で思ったんですけどね。
オタクの妄想か?ってくらいの
主人公イキリ
↓
あまり説得力なく美少女が協力してくれて親密に
という流れ。
そもそも今回の大筋がエロゲ的というか、まあ青春ジュブナイルって点で同じなんだからしょうがないかってところはあるかもね。
陽菜が空飛んでる時もアングルがややフェティッシュだった気がします。
そろそろまとめ
まず、綺麗な街並みがこれでもかってくらい見られた時点でハードル越え。
花火大会の日晴れさせた時が抜群に良い。
あんな世界に住みて~~。
次に終わり方が程よい苦さ
そしてその苦さが結末の味わいをグンバツに上げていて100億点。
序盤の晴れ女を知るシーンや警察に追われる下りは微妙だったけどね。
どうせ警察に追われて厳しいんだから陽菜蒸発してもねえ。
でも結局のところ終わり良ければ総て良しってこと!!!!
ドン!!
《後記》
世間では地上波初放送ということでこれを。
よく「エロゲ好きのマインドで見ろ!!」なんて言われる作品です。
自分は公開して1週間ほどで見に行ったんですがもろ手を上げて興奮しましたね。
感想は結構長めで、記事に直すにあたって1000字は削りました。
当時の興奮の現れですね。